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執筆者の写真中村英児

演技は上手い下手じゃない!!

アクトガレージ主催トレーナー・監督の中村です。


※これは、そこそこ演技を学んできたのに、どうにも自信が持てないという人に向けた記事です。


表題のように「演技は上手い下手じゃない」と言ってしまうとこれから演技を学びたい人に誤解されてしまうかもしれません。


これはあくまでも基本を学び、一定の水準を超えた人に言えることです。


何が伝えたいかというと、「個性の大事さとそれを自己認識し誇りに思う事」です。


演技が出来ているかという判断は極端に言うと、基本を理解できているかと、台詞をしっかり覚えているかの2つだけです。これは取り組む時間の差はあれど特別な能力が無くても、誰にでも習得できます。だから一定の水準まで演技に取り組んだ人に対する演技の評価は、上手いとか下手ではなく、魅力的かそうでないかなんです。


魅力というのは何かというとズバリ「個性」です。


そしてその「個性」というのは自己認識するのがとても難しいのです。だから演技って路頭に迷ってしまうんですよね。


例えば、演技を習い始めて間もない時の方が「魅力的」な演技をしていた人が、演技を学べば学ぶほど逆にそうでなくなっていく事があります。これは基本を学び演技が上手くなってしまい「個性」を失ってしまったからです。その状況はトレーナーとしては喜ぶべき事かもしれませんが、監督としては悲しい事になります。


トレーナーは演技の基礎を身に付けてもらう事が仕事。監督は魅力を引き出すのが仕事。相反する現象が起こります。


これ、本当にあるんです。


演技を学んで間もない時の魅力というのは「新鮮さ」という言い方もできますが、いわゆる「ヘタウマ」ってやつですね。下手が魅力だった人が一定の水準に達すると上手くなってしまい、下手という魅力が消えてしまうのです。


何が言いたいか分かりますか?


演技が下手クソだから一生懸命努力をしてせっかく上手くなったのに、監督から嫌がられてしまう事があるという事実を知らなければならないという事です。


俳優は演技を学び、上達したいと強く思っています。だから色々な場所で経験を積みます。でもいつも「かっこいい演技」が求められている分けではありません。「上手さ」がかっこいい時もあれば「下手さ」がかっこいい時もあるのが演技なのです。


誰も恥を掻きたくありません。恥を掻きたくないから一生懸命学びます。でも恥を知った上で恥を掻けるのがかっこいい俳優なのです。人間臭さが大事なんです。


何を言いたいか?


皆、絶対に魅力的なんです。


だけど演技をある程度学ぶと何故、魅力を消してしまうのか?


下手 = 味 = 魅力


という言い方だって言えちゃうのが演技なんです。


演技の路頭に迷ってる人!! 


原点に立ち返り自分を見つめ直せばきっと自分の魅力が見つかります。


これは演技を一生懸命学び、演技の輪廻を作った人にだけ分かる「特別な力」を見つける方法です。


だからこの記事は一定の水準まで達した人に向けた記事なんです。


この記事に必ずヒントが隠れています。


頑張って。

グッドアクト!!


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※本記事に書かれた演技に関する学びは、執筆者である中村英児が自身の俳優・監督・トレーナーとしての経験に基づき、独自のメソッドとして伝えています。記事の無断転載はお控えください。

__________


 執筆 中村英児

 (アクトガレージ主催トレーナー)

 俳優 映画監督 映像クリエイター

 株式会社プロダクションガレージ

 代表取締役(映像制作会社)


日本映画監督協会会員。1999年より俳優として活動。俳優業の傍ら、Vシネマでの脚本執筆をきっかけに、監督として長編映画8本を制作し都内単館映画館で次々とロードショー公開。企業のプロモーションビデオも多く手掛け、2017年、映像制作会社を設立し代表に就任。主な出演作に「アウトレイジビヨンド」(北野武監督)、「任侠ヘルパー」(準レギュラー/フジテレビ)、主な監督作品に「SAMURAI SONG」、「ニャチャンへ続く道」(ドキュメンタリー)、「つながり」(はづき虹映監修)等がある。アクトガレージでは主催トレーナーを務める。監督・俳優としての両面から指導出来る事が強み。


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