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執筆者の写真中村英児

「台詞を覚える」という意味。

アクトガレージ主催トレーナー・監督の中村です。


※この記事はあくまでも「撮影現場=本番」を前提としています。レッスンやオーディション、リハーサル等で「その場で渡された台本」を「覚える」のとは異なります。その場で渡され、すぐに演技をやらなければならない時は「適度に流れで覚える」事が重要になります。


俳優は「台詞を覚える」ことに努力を惜しまない。


当たり前じゃん!って思うかもしれませんが、現場には相当なプレッシャーがあり、自分がどのような精神状態に陥るかは現場に行ってみないと分かりません。プレッシャーはまさに「悪魔」です。


誤解しないで欲しいのは、「台詞を覚える」という事は、その「台詞を自由自在に操る事が出来る」くらい練習する事です。


暗記した程度では現場では通用しません。


バイクを運転していても、野菜を切っていても台詞が自然に出てくる状態。


また、間や強弱の変更も自在に操る事が出来るレベルが「台詞を覚える」という事です。


何故かと言うと、自分が想像した演技の発想を現場では簡単に監督の演出で変えられてしまうからです。暗記レベルでは演出には対応できません。自分が想定してない動きで台詞を言うのはとても難しい事です。


僕自身も相当な恥をかいてきました。自分の過信が最大の敵。これ位で大丈夫だろうという練習量では到底足りません。一度台詞をミスしてNGを出すと、まぁ、次決めよう、その次ミスると「やべぇ」、その次ミスると、心臓がバクバクと音を立てます。その緊張を周りに悟られまいと平静を装っていると更に緊張感が増してきます。スタッフの優しい言葉が罪悪感に繋がり、監督からの演出が入れば対応出来なく崩壊します。このような経験をしておけば二度と同じことを起こさないように肝に銘じる事が出来ますが、監督からの次のオファーはないでしょう。また、キャスティングを担当した方の顔に泥を塗る事にもなります。だから、事前にこのような失態を犯してしまった経験者の話を大切にして下さいね(笑)


映像作品はリハーサルが出来る幸せな現場もありますが、ほとんどがリハーサルなしで現場で演技を組み立てます。現場で自分がどんな状態になるか分からない恐怖が付きまといます。


だからこそ準備が大切です。


俳優は「台詞を覚える」事が大事。


そして「台詞を覚える」というのは「台詞を自由自在に操る事が出来る」レベルまで練習するという事。


忘れないでね。

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※本記事に書かれた演技に関する学びは、執筆者である中村英児が自身の俳優・監督・トレーナーとしての経験に基づき、独自のメソッドとして伝えています。記事の無断転載はお控えください。

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執筆 中村英児

(アクトガレージ主催トレーナー)

俳優 映画監督 映像クリエイター

株式会社プロダクションガレージ

代表取締役(映像制作会社)


日本映画監督協会会員。1999年より俳優として活動。俳優業の傍ら、Vシネマでの脚本執筆をきっかけに、監督として長編映画8本を制作し都内単館映画館で次々とロードショー公開。企業のプロモーションビデオも多く手掛け、2017年、映像制作会社を設立し代表に就任。主な出演作に「アウトレイジビヨンド」(北野武監督)、「任侠ヘルパー」(準レギュラー/フジテレビ)、主な監督作品に「SAMURAI SONG」、「ニャチャンへ続く道」(ドキュメンタリー)、「つながり」(はづき虹映監修)等がある。アクトガレージでは主催トレーナーを務める。監督・俳優としての両面から指導出来る事が強み。

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