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【超重要!】俳優の特権(企業秘密)

アクトガレージ主催トレーナー・監督の中村です。


俳優の特権はカメラの前で行動した全ての出来事を「演技」と言えてしまう事です。


この特権を知る事で演じるという感覚が理解でき、演じる行為がとても楽になります。俳優は絶対に知らないといけない、唯一俳優に与えられた特別な権利です。


以前「演技は嘘じゃないと危険」という記事を書きました。


記事の中で、演技はコインの裏と表みたいなものと例えました。コインの表が通常で、コインの裏が演技。スタートがかかったら演技を始めるので「裏」です。


ただし、同じ物体が「裏」になっただけで、中身は変わりません。ここがポイントです。


演技というのは「別人」になるという事ではありません。


別人というは客観的な視点の事で、俳優は主観で別人を演じるという事になります。。。話がややこしいですね。。。進めましょう。


僕は絶対にしませんが、「別人になれ」という指導をされてしまった俳優が、よく勘違いしてしまう事があります。そもそもどんなに素晴らしい俳優でも「別人」にはなれません。役の感情を想像するのも自分だし、どこまで役になりきっても、自分は自分です。「自分」は切り離す事が出来ないのです。


コインで例えると正に表裏一体なのです。


役を演じる上で、「自分」が残ってしまっているから演技に集中出来ていないと言う俳優がいます。当たり前です。「自分」ですから。あきらめて下さい。「自分」が無くなってしまったら病気です。


役の感情を自分が想像して表現するという事は、つまり、「自分」の内面を曝け出しているという事になります。この「曝け出す」という行為に「恥ずかしい」という感情が芽生えてしまうのです。恥ずかしさは演技にとって非常に邪魔な感情です。


例えば「愛してる」という台詞があります。男女二人きりの愛の告白です。俳優は、人に見せない姿を人前で晒す感覚になるでしょう。でも俳優が照れていたら話になりません。では、そういったシーンを演じる時に、どのように切り替えていけば良いのでしょうか?


恥ずかしいという感情が芽生えてしまった時に使えるのが「俳優の特権」です。つまり、曝け出した感情も「演技」と言えちゃうのです。


「まるで本当のような嘘」が「素晴らしい演技」と言われます。それは俳優から言うと、「本当の感情」でなければなりません。つまり「自分」です。隠していた内面を人に見られてしまうのです。そこに「羞恥心」が発生してしまいます。通常なら当たり前の事です。演技をやる事がなければ、そのような感情になる事はありません。しかし俳優はこれを乗り越えなければなりません。


お客さんは、俳優がステージ上で行った行動の全てを「演技」、つまり、「嘘」だという前提で見ているのです。その客観的な視点を知ることで乗り越えられます。それを知らないから「恥ずかしい」と思ってしまうのです。


観客は俳優の「本当の姿=内面」を知る由もないのです。


お客さんから「素晴らしい自分を曝け出してくれてありがとう」とは言われないでしょう?そんな事を言う人は間違いなく関係者、もしくは俳優経験者でしょう。お客さんは、あくまでも「素晴らしい " 演技 " を見せてくれてありがとう」と言いますよね。


俳優は自分の内面を曝け出しても「演技」(嘘)と言ってしまえる特権を持っています。それを知っていれば「羞恥心」を捨てられます。だからこそ、役を演じる事に集中出来るのです。


僕はこの「俳優の特権」を伝える時に「企業秘密」だけどね。と言います。おおげさですが、それ位重要です。ここにその重要な秘密を書いちゃいましたが笑


俳優経験の長い人はどこかでこの特権の存在に気付きます。


でも早く知った方が早い成長に繋がります。


だからこの特権を「俳優を目指す」皆様にも与えます!笑


「俳優の特権」(企業秘密)


覚えておいて下さいね。

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※本記事に書かれた演技に関する学びは、執筆者である中村英児が自身の俳優・監督・トレーナーとしての経験に基づき、独自のメソッドとして伝えています。記事の無断転載はお控えください。

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執筆 中村英児

(アクトガレージ主催トレーナー)

俳優 映画監督 映像クリエイター

株式会社プロダクションガレージ

代表取締役(映像制作会社)


日本映画監督協会会員。1999年より俳優として活動。俳優業の傍ら、Vシネマでの脚本執筆をきっかけに、監督として長編映画8本を制作し都内単館映画館で次々とロードショー公開。企業のプロモーションビデオも多く手掛け、2017年、映像制作会社を設立し代表に就任。主な出演作に「アウトレイジビヨンド」(北野武監督)、「任侠ヘルパー」(準レギュラー/フジテレビ)、主な監督作品に「SAMURAI SONG」、「ニャチャンへ続く道」(ドキュメンタリー)、「つながり」(はづき虹映監修)等がある。アクトガレージでは主催トレーナーを務める。監督・俳優としての両面から指導出来る事が強み。

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